【宮城谷昌光 三国志】知識の力は邪悪をのぞいて正義を樹てる力にはならない
知識の力は邪悪をのぞいて正義を樹てる力にはならない。
ほんとうに政府にとって必要な人とは、孝廉から心力を得た人をいうのではないか。
ほんとうに政府にとって必要な人とは、孝廉から心力を得た人をいうのではないか。
孝廉とは孝行で欲が少なく、正直なことを指すという。
心力とは精神力のことである。
つまり善悪の分別がつき、正しい行いを断行できる強い精神を持つ者が政治の中心にいるべき
ということを示している。
王莽の新を倒し、後漢をひらいた光武帝は、道徳を重視し、
王莽政権に参加しなかった人物を招聘しようとした。
王莽の時代に盛名を得ていた楊宝は王莽の辟召に応じたくない為、姿をくらました。
その事実を知る光武帝は楊宝を召し出そうとしたものの、病を理由に断られてしまう。
光武帝を認めていなかったわけではないだろう。
少なくとも光武帝が遣った人間には応対しているのがその証である。
官界での名誉を欲していなかったということである。
官界には博識多聞の人物が多く集まるものだが、結局王莽の独裁を許し、
前漢王朝に終末を導いた。
知識だけでは王府の邪悪を祓うことが出来ないということであり、
光武帝が官吏に疑念を抱いたのはそのことによる。
孝廉から心力を得た人は、匿名で復興批判をしたりしない。
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