夜の不定期連続ドラマ 「姫反」 19
第十九夜 「憤死」
俺らが弘大弓道部に入って約一ヶ月。
俺の誕生日を居酒屋で祝ってもらえることになった。
俺、エリカ、ウォーズマン、サムエル、アラレちゃん、それから高校が俺と
一緒で、弘大弓道部で一緒に練習していた”カマたん”が参加。
・・・そしてRの女である。
サムエル曰く女子更衣室で彼女は、
「私も行っちゃおうかな~」
とか言って、誘いもされてないのに来た様だった。
皆同じ感情を心に抱きながら、お誕生会が始まった。
それぞれ飲み物を頼み、から揚げとかいろいろ食って楽しんだ。
一時間ほど経ち、それぞれ2、3杯づつは飲んだ頃、急にRの女が
「私酔っちゃった~☆」
とそれほど酔ってない様子でのたまった。
凍りつく宴。
数秒の間が永遠にすら感じられた。
皆一瞬で、コレはスルーしようと判断したんだろう。
沈黙の後、何もなかったように会話が続けられた。
さらに三十分後。
「あんまり遅くなると、親が心配するから。」
と言って、Rの女は帰っていた。
彼女は千円札一枚だけを置いて、満足げに帰っていった。
彼女は少なくとも3杯飲んでいたし、そのほかにつまみも頼んでいるのだから、
割り勘しても千円じゃ絶対に足りないということに気付かなかったのだろうか。
呼ばれていないのに関わらず来、
酔ってもないのに酔っちゃった発言をし、
足りないのに平気で帰る女。
それがRのクオリティ。
結局俺は誕生日待遇でタダの予定が、
Rの足りない分を払わざるを得なかった。
昔のことさ。
たいした金額でもないし。
ただ、俺の誕生日が汚されたような感じはした。
俺が憤死しそうになったのはコレが初めてだった。
続きます。
2008/02/10 | 創作
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