夜の不定期連続ドラマ　「姫反」　２２

第二十二夜　「サンパレス秋田屋」
家に帰ると、郵便受けがパンパンだった。
マンションやピザの広告と一緒に、一通の往復はがきが届いていた。
「平成十九年度卒業生追い出しコンパ」
そろそろ来るだろうと思っていた。
夏のある昼下がり。
俺はいつものようにおさんどんをし、エリカは後輩達とウイイレをしていた。
たしか夜にあるコンパに向けて、ちょっと早めに飲んでいたんだと思う。
これからコンパがあると言うのに、割かし皆普通に飲んでいた。
数時間後、“仮性人”が酔いつぶれ、ぐったりとしていた。
というか普通に夢の中に居た。
俺は前々からやってやろうと思っていた、ヒドイ悪戯を実行に移した。
カルピスのバッタモンの原液を“仮性人”の顔にそれっぽく垂らし、
写メを撮影した。
それはいわずもがな、男性がアレする時、女性の顔面にアレをアレする
アレ的な行為を再現したモノだった。
しかし勢いよくカルピスのバッタモンを発射した為、
原液は“仮性人”の鼻の穴に侵入し、彼は目を覚ましてしまった。
彼はべとべとになった顔をティッシュで拭っていた。
全然エロティックではなかった。
むしろなんか腹が立った。
そんなことばかりやっていた。
あいつらも卒業か。
希望に溢れる若人達の為に、青森まで行ったりますか。
エリカとウォーズマンと俺で、出身やって芸をした頃が懐かしい。
続きます。