【宮城谷昌光　管仲】早くないことは遅いことだ

管仲は詩の原義をはずして、
―早くないことは遅いことだ。
と、いったのであろう。
何かを発想したとき、早くやらなければ立ち遅れてしまう

管仲は、鮑敬叔、鮑叔牙親子に対し、斉の富国策を開陳した。
またその時管仲は斉の詩を引き合いに出したが、
鮑叔はその行為に、管仲からの警告の意を見出した。

続けて管仲はこう言う。

他人の成功をみて、自分もあのように成功したいとおもったときは、
三十年遅れてたつとおもえばよい。
一代で追いつくのはむずかしく、二代かかります。
しかし成功者は努力をしなくなりますから、後発の者は追いつけるのです。
成功者が真の成功者になるためには、成功した瞬間に、
いま自分を追いかけてくる者が立った、と想うべきです。

新しいサービスが成功すると、類似のサービスが雨後の筍のように現れる。
そのスピードは管仲の時代とは比べ物にならないが、
その後の言葉は含蓄がある。

それにしても、明日は震災から2年である。
この言葉を我が国の首脳に贈りたい。

管仲〈上〉 (文春文庫)

2013/03/10 | 大切なことはすべて宮城谷昌光が教えてくれた名言, 宮城谷昌光, 管仲

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